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  • Miyoko Shimura

子どもとAI


先日、小学校低学年のわが子といっしょにGoogleの機械学習プラットフォームを使いました。


テーマは「写すだけで価格がわかる AIレジ」です。


ITプロボノ活動に一緒に取り組んでいるシステムエンジニアのMasayuki GotoさんがLinkedInの投稿で素敵な資料を共有してくださいました。


https://lnkd.in/grsp6bjq


Googleが2015年に機械学習を誰もが使えるよう無料でソフトウェアライブラリーを公開したものが「Tensor Flow(テンサーフロー)」です。


このライブラリを使い子どもの学びに活かすために公開されたのが下の資料です。


Google はじめよう AI プログラミング

ai_programming_booklet.pdf (google.com)


image: はじめよう!AIプログラミング [PDF], Google



小学生高学年向けの資料のため、小学二年の息子にはまだまだ難しいようでしたが、機械学習トレーニングのために鉛筆・定規・消しゴムの画像を25枚程度ずつ撮影する作業を主に担当してくれました。


子どもの遊び程度のざっくりしたラーニングで良いので、撮影枚数はこの程度で十分でしょう。


GoogleがYouTubeの公式チャネルで紹介している農家のきゅうり等級選別プログラムでは1万枚以上の写真を使用したそうです。


AIで創る未来 - 農業を次世代につなげるために。ある農家の挑戦。 - YouTube


パシャパシャと物体の位置や向きを変えながら写真を撮影するのが、子供にとってはとても楽しかったようです。簡単な画像認識プログラムを作ることが出来ました。


トレーニング時とは背景が異なりますが、定規を認識してくれていますね。


トレーニングしたモデルをTensorflowにエクスポートします。この辺は子どもには少し難しいかもしれません。Googleドライブの個人アカウントと接続する必要があります。


この先はプログラミングのプラットフォームであるScratchと接続します。マニュアルを見ながらコマンドを入力していきます。


使用するコマンドは複雑ではないものの、画像認識のための拡張機能を使ったりと本格的です。


プログラムが完成すれば、定規を画面にかざして「登録」すれば定規の値段が表示されるようになります。


トレーニングデータが少ないためそれなりに多くの誤認識が発生したりしますが、そこも含めての子どもとのコミュニケーションということで多めにみておきましょう。。


登録が成功したときに、子どもが喜んで大興奮していました。




考えてみると、私たちの身の回りには、ブラックボックスが沢山あります。


ブラックボックスとは、内部の仕組みを知らなくても動かせて、生活を便利にしてくれるものです。


例えば、わたしたちのほとんどは、スマホの中身の半導体について知らなくても日々スマホを使っていて、プログラミングを知らなくてもゲームで遊んだりブログを書いたりしています。


機械学習やTensorFlowと聞くとついつい身構えてしまいます。しかし無料ツールを活用することにより高等数学やコンピュータサイエンスの知識が無くてもAIに慣れることができます。


子どものやわらかいアタマで、AIの使い方のアイデアも出せるのです。



近年の子どもの教育については英語・プログラミング必修化と親は色々と悩ましいですね。


まずはブラックボックスでもどんどん慣れてくれればいいや、と思えば親の気も楽になるに違いありません。


子どもが微分積分や線形代数がわかるようになるまで待っている必要もありません。そこまで呑気に待っていたらあと10年かかりそうです。


デジタルスキルを素早く向上させるためには、ぐっと敷居を下げることが大切だなと実感した出来事でした。


迷う前に飛び込んでみるのも、よいものです。


習熟はその先に。



Miyoko Shimura | 志村 美代子

LinkedIn: @miyoko-shimura

Twitter: @miyoko_shimura



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